自転車での通学中や移動中、「お気に入りの音楽をイヤホンで聴きたい」と思ったことはありませんか? 周りにもイヤホンをしている人は多いし、「まあ、大丈夫だろう」と思っているかもしれません。しかし、自転車に乗りながらのイヤホン使用は多くの都道府県条例で禁止されています。
2026年4月からは、16歳以上を対象に「青切符(交通反則通告制度)」が導入され、違反すれば反則金(罰金)が科される「厳罰化」がスタートします。
違反すると
- 5,000円〜12,000円の罰金(複数の違反が重なると加算されます)
- 「自転車運転者講習」の対象
- 5年以下の懲役または100万円以下の罰金
といったペナルティがあります。
万が一、歩行者や他の車両を巻き込む交通事故を起こせば、当然、保護者(親)に連絡が入るリスクはもちろん、刑事罰に問われる可能性も十分にあります。
この記事でわかること
- 運転中のイヤホンが禁止されている理由
- 2026年4月からどのように法律が変わるのか?
- 事故を起こしてしまったときの対処法
- 自転車運転で活用すべきアイテム
この記事を読めば、交通ルールを守って安全に音楽を聴くための具体的な方法がわかります。「知らなかった」であなたが後悔する前に、この記事で「自分を守るための知識」を身につけてください。

目次を使って、気になる所から読みましょう!
自転車でのイヤホン使用は違反となる可能性がある

道路交通法・都道府県条例による規制
自転車は道路交通法で「軽車両」と定められています。軽車両も自動車と同じ車両として扱われるため、道路交通法を守らなくてはいけません。道路交通法を遵守することは、自分や他の通行人の安全を図る上で重要です。
自転車運転中のイヤホン使用は、周囲への注意が散漫になり安全運転義務を損なうため、ほとんどの都道府県条例で禁止されています。
過去には歩行者の存在に気付かず、衝突を起こし死亡させる事故も発生しています。
2017年12月に神奈川県川崎市で、電動式自転車に乗りながらスマホ操作をしていた20歳の女子大生が、歩行中の77歳の女性と衝突、歩行者が死亡するという事故が起こった。
道路交通法ではイヤホン使用のほか、以下に挙げる行為も規制の対象です。イヤホン使用と違反が重複すると、罰則が厳しくなる可能性があります。
【2026年4月から厳罰化】自転車でイヤホンを使用したときの罰則

自転車でイヤホンを使用したときの罰則は以下のとおりです。
| 違反行為の区分 | 主な違反行為の例 | 反則金 |
|---|---|---|
| イヤホンをしながらの運転の禁止 傘を差しながらの運転の禁止 | 傘差し、ヘッドホン・イヤホン使用など | 5,000円 |
下の表ではそれ以外に自転車運転に適用されるペナルティを一覧としてまとめました。
| 違反行為の区分 | 主な違反行為の例 | 反則金 |
|---|---|---|
| 信号無視 | 信号の赤色灯を無視して進行 | 6,000円 |
| 一時不停止 | 一時停止(止まれ)の標識がある場所で停止しない | 5,000円 |
| 携帯電話使用の禁止 | 運転中に携帯電話・スマホを操作したり、通話・表示された画面を注視すること | 12,000円 |
| 二人乗りの禁止 | 自転車で二人乗りすること | 3,000円 |
| 指定場所通行帯違反 | 指定された車線以外を通行(歩道など) | 5,000円 |
| 無灯火の禁止 | 夜間にライトをつけずに走行すること | 5,000円 |
| 遮断踏切立入り | 遮断機が降りようとしている踏切への立ち入り | 7,000円 |
| 飲酒運転 | 酒酔い運転 酒気帯び運転 | 5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
| その他 | 一部の通行禁止違反など | 5,000円~ |

複数の違反があった場合には加算される仕組みになっているので、注意してください。
悪質な違反には、自転車運転者講習や刑事罰の可能性もあり

2026年4月からの「青切符(反則金)」は、比較的軽い違反に対するペナルティです。 しかし、違反を繰り返したり、重大な事故につながったりするなど、「悪質」と判断された場合はより重いペナルティとして、「自転車運転者講習制度」と「刑事罰」の2つがあります。
- 自転車運転者講習制度とは?
- 信号無視やながらスマホ、イヤホン使用など、特定の危険行為(16項目)を3年以内に2回以上繰り返した人、または交通事故を起こして送致された人が対象。
受講時間は3時間で、手数料が6,150円かかります。従わなければ、5万円以下の罰金です。
詳しくは、警視庁ホームページをご覧ください。
» 自転車運転者講習制度の概要等(外部サイト)
未成年の場合、講習や罰金で親バレのリスクも!


高校生や大学生にとって、罰金や講習以上に避けたいのが「親バレ」かもしれません。
親に連絡が行くかどうかは、あなたが法律上の「成年年齢」である18歳かどうかで、扱いが少し異なります。
| 18歳未満 | 18歳以上 | |
|---|---|---|
| 法律上の区分 | 未成年 | 成年(大人) |
| 保護者への連絡 | あり | なし(ただし、軽微な違反に限る) |
- 18歳未満の場合(中学生や高校生)
- 法律上は「未成年」にあたります。交通違反で摘発されたり、講習命令を受けたりした場合には、原則として保護者(親)に連絡が行くと考えるべきです。
- 18歳以上の場合(高校3年生の一部〜大学生)
- 18歳以上(大学生や高校3年生の一部)は法律上「成年(大人)」です。 違反の通知や反則金の納付書は、原則として本人(あなた)に届き、「未成年だから」という理由で親に連絡が行くことはありません。
しかし、「大人だからバレない」と考えるのは早計です。 例えば、以下のケースでは、結果的に親に知られる(迷惑をかける)リスクは十分にあります。
- 事故を起こし、高額な賠償責任を負った場合(自転車保険の手続きなどで親の協力が必要になる)
- 反則金や講習費用が、自分の貯金だけでは払えず、親に経済的な援助を頼む場合
- (一人暮らしの場合)大学やアパートの保証人である親に、何らかの形で連絡が行く可能性
「自分はもう大人だから」と思っていても、悪質な違反や事故が、最終的に親に知られる可能性はゼロではありません。
自転車で違反(青切符制度)の対象になるケース

以下の場合、安全運転義務違反として違反(青切符制度)の対象になる可能性があります。
- イヤホン・ヘッドホンを使用していた
- スマホを見ながら運転していた
- 自転車での二人乗り
- 夜間にライトをつけずに走行していた(無灯火)
- 飲酒した状態での自転車の運転
イヤホン・ヘッドホンを使用していた

| 違反行為の区分 | 主な違反行為の例 | 反則金 |
|---|---|---|
| イヤホンをしながらの運転の禁止 | ヘッドホン・イヤホン使用など | 5,000円 |
イヤホンを着用したり、使用することで、車やバイクの接近音、クラクション、歩行者の気配など、安全運転に必要な「周囲の音」が聞こえなくなります。危険を察知するのを遅らせ、重大な事故に直結すると懸念された場合、「安全運転義務違反」となります。
- 両耳イヤホン
- 両耳イヤホンは外部音をほぼシャットアウトするので、重要な音が聞こえにくくなります。視覚にのみ頼った運転となり事故を起こす可能性が高まるため、運転時の使用は大変危険です。
- 片耳イヤホン
- 片耳とはいえ音量が大きいと周囲の音が聞こえにくくなり、注意が散漫になります。特定の条件下では片耳イヤホンでも交通違反になる場合もあるため、注意が必要です。
- 骨伝導イヤホン
- 骨伝導イヤホンは耳の穴をふさがずに周囲の音が聞こえるため、安全性が高いとされています。道路交通法にも骨伝導イヤホンについての明確な規制はないので、自転車を運転しながら使用しても問題ありません。ただし地域によっては自転車でのイヤホン使用そのものが条例で禁止されている場合があります。
▶︎骨伝導イヤホンや骨伝導で音が聞こえる仕組みは以下の記事で詳しく解説しています。
» 骨伝導とは?音が聞こえる仕組み
都道府県条例で、イヤホンの形に関わらずNGとしているケースもありますので、自転車の運転中にイヤホンを着用するのは控えましょう。
▶特に、AirPodsシリーズをはじめとするノイズキャンセリング機能つきのイヤホンは危険です。ほぼ無音の状態を人工的に作り出すため、サイレン音や掛け声までも消してしまい、重大事故につながる可能性があります。
» ノイズキャンセリング機能のデメリットについて解説!
スマホを見ながら運転していた(ながらスマホ)

| 違反行為の区分 | 主な違反行為の例 | 反則金 |
|---|---|---|
| 携帯電話使用の禁止 | 運転中に携帯電話・スマホを操作したり、通話・表示された画面を注視すること | 12,000円 |
いわゆる「ながらスマホ」です。 視線や意識がスマホ画面に集中し、前方を全く見ていない「脇見運転」の状態になるためです。 歩行者や信号、障害物の発見が致命的に遅れる、極めて危険な行為として違反となります。
重大な事故に繋がる可能性が高く、社会問題化している点もあり、罰金額が「12,000円」と他の違反に比べて高額です。
自転車での二人乗り

| 違反行為の区分 | 主な違反行為の例 | 反則金 |
|---|---|---|
| 二人乗りの禁止 | 自転車で二人乗りすること | 3,000円 |
自転車は(幼児用の座席を除き)法律上、一人乗りが原則です。 二人で乗ると車体のバランスが極端に不安定になって、ハンドル操作を誤ったり、二人分の重さでブレーキが効きにくくなる(※)ため、禁止されています。
※ブレーキをかけてから停止するまでの距離が延びる
夜間にライトをつけずに走行していた(無灯火)

| 違反行為の区分 | 主な違反行為の例 | 反則金 |
|---|---|---|
| 無灯火の禁止 | 夜間にライトをつけずに走行すること | 5,000円 |
ライトは、自分が前方の路面を見るためだけでなく、車や歩行者に対して「自分の存在を知らせる」ために必須です。 無灯火だと、相手(車や歩行者)からの発見が遅れ、夜間の出会い頭などの重大な衝突事故の原因になるため、違反となります。
▶夜間は人対車両事故の割合が、昼間と比較して約2.2倍高くなるというデータがあります。夜間走行は危険度が高いので、慎重な運転を行う上でもイヤホンの使用はやめましょう。
»鳥取県・とりネット(外部サイト)

高校生の学ランだと全身真っ黒になるため、ドライバーはライトからしか判断できません。
飲酒した状態での自転車の運転

| 違反行為の区分 | 主な違反行為の例 | 罰則・罰金 |
|---|---|---|
| 飲酒運転 | 酒酔い運転 酒気帯び運転 | 5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
「自転車だから大丈夫」は一切通用しません。 アルコールによって判断力やバランス感覚、運動能力が著しく低下し、正常な運転ができない状態になります。 飲酒運転は2026年からの青切符だけでなく、最も重い「刑事罰」の対象にもなる、極めて悪質な違反です。
イヤホン使用が原因で起こった事故の法的責任

このセクションでは、「知らなかった」では済まされない自転車に関する注意事項を解説します。本項目で解説するのは以下の4つです。

重要なので詳しく解説しました。各項目から飛べるようにしています。
事故を起こさないようにすべきこと

事故の「法的責任」や「対処法」を考える以前に、最も重要なのは「事故を起こさない」ことです。自転車を運転する上での基本ルール
- 自転車安全利用五則
- 運転ルール変更の最新情報
について抑えましょう。
自転車安全利用五則

- 自転車安全利用五則とは?
- 自転車を安全に利用するために国が定めた、最も基本的な5つのルール。
自転車安全利用五則の詳しい内容は以下の5つです。
» 内閣府ホームページ(外部サイト)
- 車道が原則、左側を通行
歩道は例外、歩行者を優先 - 交差点では信号と一時停止を守って、安全運転
- 夜間はライトを点灯
- 飲酒運転は禁止
- ヘルメットを着用
- 車道が原則、左側を通行
歩道は例外、歩行者を優先 - 自転車は法律上「車両」にあたるため、歩道と車道の区別がある道では、車道を通行するのが原則です。車道では、自動車と同じように左側を通行しましょう。歩道を通行できる場合は、車道寄りをすぐに停止できる速度で通行します。歩行者の通行を妨げるときには一時停止しなければなりません。
- 交差点では信号と一時停止を守って、安全運転
- 信号機のある交差点では、信号に従って安全を確認してから通行しましょう。「止まれ」の一時停止標識がある場所では、必ず停止して、安全を確認してください。
- 夜間はライトを点灯
- ライトは、前を照らすだけでなく、車や歩行者に「自分の存在を知らせる」ために必須です。無灯火での走行は、重大な事故に直結する危険な違反行為となります。
- 飲酒運転は禁止
- 「自転車だから大丈夫」という考えは一切通用しません。自転車は法律上「車両」という位置づけです。違反した場合、懲役や罰金、自動車運転免許の停止処分を受ける可能性があります。
| 違反行為の区分 | 主な違反行為の例 | 罰則・罰金 |
|---|---|---|
| 飲酒運転 | 酒酔い運転 酒気帯び運転 | 5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |

飲酒したら自転車でも運転はNGです。
- ヘルメットを着用
- 自転車運転中のヘルメットを着用していた場合とそうでない場合で、致死率には約2.2倍の開きがあります(警察庁資料)。自転車を運転する場合には、自分や家族を守るためにも、ヘルメットを着用してください。
運転ルール変更の最新情報

ヘルメット着用の努力義務化(2023年4月~)
2023年4月1日から、自転車に乗っているときのヘルメット着用が「努力義務化」されました。
- 全年齢対象
- 交通事故の被害軽減ならびに致死率の低下
- 電動アシスト付き自転車も対象となる
- 罰則は科されない(努力義務)
法的な拘束力はありませんが、自分や家族の身を守るために、自転車用ヘルメットを着用しましょう。自治体によっては、購入するための補助金を助成している場合もあります。
自転車でのながらスマホも罰則の対象に(2024年11月~)
自転車でもながらスマホが禁止され、罰則の対象になりました(自動車では2019年12月から対象)。ながらスマホは以下の行為を指します。
- 自転車運転中にスマホで通話する
- 自転車運転中にスマホなどに表示された画面(地図アプリなど)を注視する
交通事故を起こしてしまうと、罰金や罰則、刑事罰に問われる可能性もあります。特に人身事故の場合、多額の賠償金を負うこともありますので、「運転中のながらスマホ」は控えましょう。
【NEW】自転車への青切符制度の導入(2026年4月~)
- 「青切符」制度とは?
- 比較的軽微な交通違反をした際に、警察から交付される「交通反則告知書」(通称:青切符)に基づいて、反則金を支払うことで、刑事罰(罰金や前科)を回避できる仕組みのことです。
自動車やバイク(原付)が信号無視などの「比較的軽微な違反」をした場合には、違反者は反則金を納付しなければいけません。これまでは、自転車は対象外でしたが、2026年4月からは16歳以上の自転車運転者も、この「青切符制度」の対象となります。
▶青切符制度の対象になる違反項目やペナルティはこちらの記事で詳しく解説しました。
» 青切符制度の対象になる自転車の危険行為113項目と厳罰化の背景を解説!
事故が起きたときの対処法

万が一、あなたが交通事故を起こしてしまった(または、遭ってしまった)場合、パニックにならず、冷静に対処することが何よりも重要です。

自転車の運転者にも、以下の対応を取る義務があります。
交通事故発生時の義務
- 【最優先】すぐに自転車を止めて、負傷者を救護する
- 【必須】警察(110番)に連絡する
- 【重要】二次的な事故を防ぐために、危険を防止する措置を講じる
救急車や警察を呼んで、待っている間に以下の2点を行いましょう。
- 相手と情報や連絡先を交換する
- 家族(親)や学校、保険会社に連絡する

事故を起こしたら平常心でいられる人はいません。
以下のポイントだけ押さえておいてください
事故を起こした時に最低限抑えるべきポイント
- 落ち着いて、冷静に対応する
- パニックになって、その場から立ち去らない(ひき逃げと判断される可能性もあり)
- 警察に「交通事故証明書」を発行してもらう(自転車保険の申請に必要)
- 相手の氏名や勤務先・電話番号を確認しておく
- 自分だけで抱え込まず、周囲の人の助けを求める
事故発生時の法的責任

イヤホンの使用に関係なく、自転車事故を起こした際は法的責任が生じます。違反行為の有無や過失割合で責任の度合いが異なり、重大であれば刑事罰を受ける可能性が高いです。相手の怪我や所有物の損害の度合いにより、民事責任が発生する場合もあります。
加害者と被害者の双方に過失がある場合は、過失相殺の原則により賠償金額が調整されることが一般的です。自転車事故に関わる法的責任は複雑で、事例により異なります。万が一に備えて自転車保険に加入したり安全な運転を心がけたりすることは、リスクを抑える最善の策です。
自転車保険に加入するメリット
- 高額な賠償責任に備えられる
- 面倒な示談交渉を代行してもらえる
- 補償内容に自分の治療費も含まれている可能性がある
- 法令上の「加入義務」を満たせる

自転車保険に加入する前に確認してほしいことがあります。
なぜなら、あなたはすでに自転車保険(個人賠償責任補償)加入しているかもしれません。以下の保険には、自転車事故でも使える個人賠償責任補償が付帯している可能性があります。
- 自動車保険
- 火災保険
- クレジットカードに付帯する「個人賠償責任保険」
これらに付帯している個人賠償責任補償があなたの自転車事故をカバーしてくれる可能性があります。
- 個人賠償責任保険とは?
- 日常生活において、偶然の事故で他人の財産や身体を傷つけた場合の賠償責任を補償(個人賠償責任補償)してくれる保険。
例えば、以下のケースで保険適用が可能です。
・買い物中に、子どもが誤って陳列商品を破損させた
・自分の飼っているペットが他人に怪我をさせた
・自転車で歩行者をはねて、怪我をさせてしまった。
事故発生時の自転車保険の補償内容

すでに加入している保険の補償内容でもカバーしきれないと判断した場合、単独で自転車保険への加入も検討してください。自転車保険は事故内容に応じて、以下の損害金に保険を適用可能です。
- 怪我の治療費
- 慰謝料
- 修理費
- 弁償費用
死亡事故や重い障害が残った場合は、死亡保険金や後遺障害保険金が支払われる保険もあります。オプション次第では自転車盗難や自損事故も保険の対象にできます。ただし保証内容は保険により異なるため、自身に合った保険を選ぶことが重要です。
自転車保険を選ぶときのポイント
- 補償限度額が足りるかどうか
- 示談交渉や弁護士特約がついているか
- 補償の対象範囲(本人・家族)をどこまで広げるか
- 年間の保険料がいくらになるのか
保険の適用には免責が発生する場合もあるので、事故が起こった際は状況や責任の程度を考慮する必要があります。保険に加入していれば万が一の事故にも備えられ、自転車の利用を安心して楽しめます。
自転車保険は年額2~3,000円で、1億円以上の補償内容がついている場合がほとんどです。

保険を選ぶなら、ネット保険がおすすめです。
ネット保険がおすすめな理由
- スマホ一台で加入できる
- 大手と比べて保険料が安い
- 保険内容がシンプル
以下の2つは、PayPayや楽天ポイントで支払いが可能なネット保険会社です。補償額が足りていないと感じた場合に検討してください。
自転車に乗りながら音楽を聴く方法4選

自転車に乗りながら音楽を聴く方法はいくつかありますが、代表的な4つの方法を解説します。
- スマホから直接流す
- ネックスピーカーを使用する
- Bluetooth対応スピーカーを使う
- スピーカー内蔵ヘルメットを着用する
スマホから直接流す

スマホの内蔵スピーカーから直接流すことは、もっとも手軽に音楽を楽しむ方法です。再生用機器をいっさい使わないため、道路交通法に反するリスクはほぼありません。スマホホルダーを使ってハンドルに固定し、スマホの位置を安定させると良いでしょう。
安全に配慮して音量は控えめにし、環境音が聞こえるように調整が必要です。画面操作は自転車を停止させているときに限り、運転中の操作は避けてください。音楽アプリやプレイリストを事前に設定しておくと、音楽を安全かつスムーズに楽しめます。
プレイリストを作成できるおすすめの音楽アプリは以下のとおりです。
- Spotify
- Apple Music
- Amazon Music Prime
- LINE MUSIC
- YouTube Music
▶Amazonプライム会員なら、Amazon Music Primeが無料で使い放題です。月額600円で多くの特典があるプライム会員の魅力は以下の記事で詳しく解説しています。
» 【月額600円】プライム会員のメリット・デメリットとは?
ネックスピーカーを使用する

ネックスピーカーは、首にかけて使用するスピーカーです。耳を塞がないので運転中も周囲の音を聞き逃さず、周りの状況を把握可能です。周りに配慮しつつ、運転中でも快適に音楽を楽しめます。軽量かつコンパクトで持ち運びやすく、自転車に乗る際に邪魔になりにくい点もネックスピーカーの大きな魅力です。
多くのネックスピーカーではBluetooth接続によりワイヤレスで音楽を再生可能です。音量調節もスピーカー単体でできるものが多く、運転中に音量調整が手軽に行えます。周りに配慮し、音量が大きい場合は控え目に調整すると良いです。

ネックスピーカーを選ぶときには防水性能もチェックしましょう。
- 家事(食器洗い)をしながら音楽を聴いたり、
- テレビの音声を首元で再生したり、
といった室内での利用をネックスピーカーは想定しているため、雨や汗に弱いという欠点があります。故障や買い替えリスクを避けるためにも、防水性能が高いネックスピーカーを選びましょう。

ヘッドホンをネックスピーカー代わりにするのも良い考えです。
| 使用用途 | 音楽やテレビの視聴、通話 |
| カラー | チャコールグレー・ホワイト |
| 通話用マイク | あり |
| 防水性能 | IPX4(汗や水しぶきの影響を受けない) |
| 連続音楽再生時間 | 20時間 |
| 価格(税込) | 18,700円(ソニーストア) |
Bluetooth対応スピーカーを使う

Bluetooth対応スピーカーとスマホを接続すれば、自転車に乗りながら音楽を楽しめます。イヤホンと違い耳をふさがずに音楽を聴けるため、自転車を安全に運転できます。通話機能を利用できるモデルなら、運転を阻害せずに通話が可能です。
Bluetooth対応スピーカーのメリット
- バッグにスマホを入れた状態でも音楽を聴ける
- スマホホルダー一体型などバリエーションが豊富
- 長時間の音楽再生に対応
- 歩行者に音で自分の存在を知らせることができる
自転車向けBluetoothスピーカーはハンドルに固定でき、取り回しが利きやすいのも特徴です。防水タイプや電池持ちが良いものなど、長距離走行に適したモデルも販売されています。自転車の使用用途に応じて、最適なモデルを選択してください。

聴いている音楽を知られると「恥ずかしい」という人もいるかもしれませんが、自転車を安全に利用するならベストの方法です。
Bluetoothスピーカーを使用するときには、音量を適切に調節し、周囲の人への配慮を怠らないようにしましょう。
▶Bluetoothが途切れるといった悩みがある人は以下の記事を参考にしてください。Bluetoothの困りごとについて詳しく解説しています。
» Bluetoothトラブルの原因と対処法
スピーカー内蔵ヘルメットを着用する

自転車運転中のヘルメット着用が義務化されたため、スピーカー内蔵ヘルメットが注目されています。
- 耳をふさがずに音楽を楽しめる
- 衝突時の怪我を防げる
- スマホをバッグに入れっぱなしにしておける(落下防止)
スピーカー内蔵ヘルメットは「耳をふさがず安全に音楽を楽しめる一石二鳥の方法です。Bluetooth接続でスマホと簡単にペアリングできるため、取り回しが良い点も魅力です。
スピーカー内蔵ヘルメットにはさまざまな機能が搭載されており、モデルによってはヘルメット単体で以下の機能が利用できます。
- 同型のヘルメット同士での通話
- 同じ通信規格のインカムとの通話
- 音楽やラジオの視聴
スピーカー内蔵ヘルメットはサイクリングを楽しむ人にとって最適なアイテムです。音楽やラジオ、会話を楽しみながら安全に自転車走行ができます。全体的に価格帯は高めなので、予算に合ったものを選びましょう。

スピーカー内蔵ヘルメットは個人的なイチ押しアイテムです。
【Q&A】自転車運転中のイヤホン使用のよくある質問

自転車運転中のイヤホン使用に関してよくある質問を集めました。
- 運転中にイヤホンを使用しても大丈夫ですか?
- 片耳イヤホンは許可されている?
- 低音量でイヤホンを使えば大丈夫?
- 骨伝導イヤホンなら運転中に使っても安全?
- 違反したときの罰金はいくら?
- 違反したら、学校や親に連絡されますか?
- 運転中に音楽を聴くのにおすすめな方法はありますか?
- 運転中の注意事項は何ですか?
- 自転車事故で一番多いのは?
- 自転車保険に入らないとどうなる?
運転中にイヤホンを使用しても大丈夫ですか?
法律では明確に禁止されていませんが、以下のリスクがあるため使用は控えましょう。
- 多くの都道府県条例で禁止されている
- 音楽などに気を取られて、事故を起こす可能性がある
- イヤホンが原因で、過失の割合が高くなる可能性がある
片耳イヤホンは許可されている?
片耳イヤホンであっても周囲の音が聞こえにくくなり、運転に悪影響を及ぼす危険性があります。自転車を運転する際は、片耳イヤホンの使用は控えてください。
低音量でイヤホンを使えば大丈夫?

低音量でイヤホンを使用していても周囲の音は聞こえにくくなり、十分に安全性が保たれているとはいえません。ノイズキャンセリング機能付きのイヤホンでは外部の音がまったく聞こえなくなるため、事故の危険性が高まります。音楽を聴く行為自体が集中力を削ぐ点も忘れてはいけません。
» ノイズキャンセリング機能のデメリットとは?
交通法規によっては音量に関係なくイヤホン使用が禁止されており、聴覚を遮る行為が道路交通法違反とみなされます。法律遵守の観点からもイヤホンの使用は控えましょう。
骨伝導イヤホンなら運転中に使っても安全?
骨伝導イヤホンは耳の穴をふさがずに使用できるので、周囲の音を聞きながら音楽を楽しめます。両耳あるいは片耳イヤホンと比較しても、安全性に優れています。しかし、いかなるイヤホンでも音楽を聴きながらの運転は集中力を削ぐ点は忘れないようにしましょう。
» 骨伝導イヤホンの音漏れを防ぐポイント
イヤホンに関する取り決めがなくとも、他者の交通を妨げた場合は違反を取られる可能性があります。骨伝導イヤホンを使用する際でも、音量を控えめにするとともに交通状況に十分注意し、安全運転を心がけてください。
違反した時の罰金はいくら?

自転車運転中のイヤホン使用による反則金は「5,000円」です。(2026年4月~)
違反したら、学校や親に連絡が行きますか?
警察から学校や親に連絡が行く可能性は低いです。しかし、以下の場合には連絡が行く可能性があります。
- 未成年の場合
- 重大な事故(加害者)になった場合
- 「刑事罰」の対象になった場合
- 軽微でも違反を繰り返した場合
運転中に音楽を聴くのにおすすめな方法はありますか?

以下の方法が、運転中で音楽を聴くおすすめの方法です。
- スマホから直接流す
- ネックスピーカーを使用する
- Bluetooth対応スピーカーを使う
- スピーカー内蔵ヘルメットを着用する

個人的にはスピーカー内蔵ヘルメットがイチ押しです。
(ヘルメットの着用義務も同時にクリアできるため)
運転中の注意事項は何ですか?
交通ルールを遵守することです。特に、
- 自転車安全利用五則
- 運転ルールの最新情報
は必ず確認しておきましょう。
» 【最新版】自転車を安全に利用するためのルールと最新情報を解説!
自転車事故で一番多いのは?

自転車関連の交通事故が全交通事故に占める比率は年々増加傾向にあります(警察庁資料)。自転車事故で一番多いのは「出会い頭の衝突事故」です。
自転車保険に入らないとどうなる?
事故を起こして加害者側になった場合に、「人生が詰む」可能性があります。具体的には、以下のリスクをすべて自分で背負うことになります。
- 数千万~1億円近くの高額な賠償命令が出る可能性がある
- 「示談交渉」などもすべて自分でやらなければならない
- 自分の怪我も自己負担で払う必要がある
▶自動車保険の必要性については、こちらで詳しく解説しています。ぜひ、一読してください。
» 【重要!】事故発生時の法的責任と自転車保険の必要性
まとめ|自転車イヤホンの危険性を理解した上で、安全に音楽を楽しもう!

自転車でのイヤホン使用は、道路交通法では明確な取り決めはありませんが、多くの都道府県条例で禁止されています。イヤホンを使用していると、安全上の問題が多く、事故の状況次第では刑事罰や民事事件の対象になります。安全運転に努めるには、イヤホンの種類に関係なく運転中のイヤホン使用は控えるべきです。
ネックスピーカーややスピーカー内蔵ヘルメットは相対的に安全とされますが、過信せずに周囲への警戒を十分に行いましょう。
自転車で音楽を聴くときのおすすめアイテムは以下のとおりです。
- スマホホルダー
- ネックスピーカー
- Bluetooth対応スピーカー
- スピーカー内蔵ヘルメット

僕のイチ押しアイテムは「スピーカー内蔵ヘルメット」です。
スピーカー内蔵ヘルメットのメリット
- 耳をふさがずに音楽を楽しめる
- 衝突時の怪我を防げる
- スマホをバッグに入れっぱなしにしておける(落下防止)
万が一事故を起こした場合には、落ち着いて以下の行動を取ってください。
- 【最優先】すぐに自転車を止めて、負傷者を救護する
- 【必須】警察(110番)に連絡する
- 救急車や警察を待つ間、相手と情報や連絡先を交換する
- 家族(親)や学校、保険会社に連絡する

事故を起こしたら、とても冷静な心理状態ではいられません。
そんなときには、周囲の人を頼りましょう。
都道府県の条例では自転車保険への加入が義務化されている場合があります。義務化されている背景には「自転車事故で加害者に数千万円から1億円近い高額な賠償が命じられる判決が相次いだ」ことが挙げられます。
自転車保険に入っていれば、高額な賠償判決が出た場合でも保険で対応することが可能です。以下の保険には、自転車事故でも使える個人賠償責任補償が付帯している可能性があります。
- 自動車保険
- 火災保険
- クレジットカードに付帯する「個人賠償責任保険」
- 個人賠償責任保険とは?
- 日常生活において、偶然の事故で他人の財産や身体を傷つけた場合の賠償責任を補償してくれる保険。
例えば、以下のケースで保険適用が可能です。
・買い物中に、子どもが誤って陳列商品を破損させた
・自分の飼っているペットが他人に怪我をさせた
・自転車で歩行者をはねて、怪我をさせてしまった。

これらの保険を確認して、それでも補償が足りない場合には自転車保険単体の加入も検討しましょう。保険を選ぶなら、ネット保険がおすすめです。
自転車保険は年額2~3,000円で、1億円以上の補償内容がついている場合がほとんどです。
ネット保険がおすすめな理由
- スマホ一台で加入できる
- 大手と比べて保険料が安い
- 保険内容がシンプル
以下の2つは、PayPayや楽天ポイントで支払いが可能なネット保険会社です。補償額が足りていないと感じた場合に検討してください。
保険の適用には免責が発生する場合もあるので、事故が起こった際は状況や責任の程度を考慮する必要があります。保険に加入していれば万が一の事故にも備えられ、自転車の利用を安心して楽しめます。

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